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生誕100年 靉光展

久々の雨、涼しくなってよかったです。雨なら空いているからと、今日は母と東京国立近代美術館で「靉光展」を見に行きました。


余談ですが、昨晩は旦那さんが留守で、一人気楽に半身浴や自己流マッサージ、アロマオイルの香りを楽しんで夜を過ごしたせいか、熟睡しすぎて、寝坊!
待ち合わせた時間に目覚め、駅で待つ母を急遽我が家へ呼びつけ、慌ただしく支度して出かけました。

学生時代以来の、本当にめずらしく激しい寝坊です(笑)心臓に悪いですね〜!
仕事でなくて、また、遊び相手が母だったのが、せめてもの救いです。


本題にもどって…美術館は本当に空いてました♪雨脚が強かったからでしょうか?とにかく先日のモディリアーニ展といい、ついてます♪
観客の頭を気にせずゆったり鑑賞できました。


靉光(あいみつ)は、38歳という若さで戦病死した日本の画家です。
私は美大受験の予備校時代に、先生から彼の名を教わり、とても好きになりました。
美術の教科書などで目にする事があるであろう彼の代表作は「眼のある風景」とか「自画像(白衣の自画像)」とか「二重像」ではないでしょうか。
旦那さんはそのどれも知らないというので、靉光を知らない人は多いのかもしれません。


会場は大きく4部に分けて構成されていました。
私は“初期作品”の部にある小さな風景油彩画や、オリジナルスタイルのロウ画(クレヨンやロウを溶かして岩彩など絵の具と混ぜて描く画)の人物画や静物画に素直に感覚的に魅入りました。とてもよかったです。


この頃の作品から伝わる、対象にむかってのめり込んで描いたような素直な匂いは、その後のスケッチからも感じます。
一方タブローはその後持つ意味がどんどん深くなって、普通の人を超えた世界になります。


タブローだけ見れば奥さまやお子さんがいらっしゃると思えない印象なのだけれど、お子さんを描いたスケッチなど見ると「家族といる時には、この世に戻ってくる、切り換えのできる、寡黙な人だったのかしら?」などと想像してしまいました。

靉光の作品といえば、しなやかでしっかりした極細の線、圧倒的な密度をもった画面、作品中の眼から観客へ注がれる意味をもった眼差が見所と、よく評されているのを見かけます。


生で見たのが初めてだったのですが、本当にその通り!眼をこらして近づけば画集では分からない圧倒的な気迫をもった仕事が見えてきて、恐ろしくなるくらいです。


今回ほど作品が勢揃いしたのは珍しいと思うのですが、並べてあるのを観て新たに感じたのは、人体をイメージさせる「向こうへ抜ける穴」「Y形」が眼につく作品が多いということと、後期になると左上から右下へ向かうタッチが目立つ作品があるということでした。(後で見たら解説にも書いてあったのですけどね)


最後の自画像三作は、改めて胸に染みました。
「帽子をかむる自画像」は向かい風に逆らっているように、画面左上方向に頭頂部、画面左下方向に顎先がむいています。
「梢のある自画像」は反抗を諦めたような寂しい印象です。
一変して「白衣の自画像」は直立した姿勢で、怖いものがなくなったような、考え抜いて大切なものを掴んだような、ゆらぎない強い姿でした。
教科書で見た時は、この「白衣の〜」からこのように感じなかったので、本物を見れて本当によかったと思いました。

図録を今回も買ってきたので、まだまだ知らない靉光のことを解説含めて知りたいと思います。
会期は明後日までです、是非お時間ある方はお出かけ下さい。

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