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マルレーネ・デュマス-ブロークン・ホワイト

東京都現代美術館で開催中の企画展「マルレーネ・デュマス」を観てきました♪

東京は雨の予報だったので、長い傘を持って出かけました。しかし雨が降り出したのは帰路、家目前でした(^^;)これなら折り畳みにすればヨカッタです。

用を済ませるうちに汗がダラダラ〜!と暑さにうんざりしたので、駅から歩く地下鉄を避け、東京駅からバスで現代美術館へ向かうことにしました…が、これ失敗の素。
このバスは本数少ないのですね!!ちょうど行ったばかり(:_;)で、陽射しを遮るものものないところで20分以上待ちました。これなら日傘にすればヨカッタです。

さて肝心の展示の話。
私がこの展示に来た理由は、チラシの絵とこの言葉(↓)に惹かれたからです。

“いま私たちの怒りや悲しみ、死や愛といった感情をリアルに表現してくれるのは写真や映画になってしまった。かつては絵画が担っていたそのテーマをもういちど絵画の中に取り戻したい”

3Fからスタートの会場。いやあ、広い美術館はバーン!として気持ちいいですね、大きな作品とじっくり向き合えます。
多くの作品が、ガラスの額に入っておらず、生(なま)のままピンで留めてあったりするくらいで、自分と作品を隔てるものが何もない分「グワっ!」と来ました。

私は初めて彼女の作品を観たのですが、大変刺激を受けました。
主に人物がモチーフの作品なのですが、それぞれの人物が私の観た事がないドラマ(映画・物語)の登場人物のように見えました。
そのドラマは時代劇ではなく、現代のリアルなドラマ。
「そのドラマを観たい、ストーリーを知りたい」と感じてタイトルに目をやる。そしてところどころにある彼女の言葉に貪りつく…といった見方をして廻りました。

私にとってエロスは怖いものでもあるので、艶っぽい作品も含めて、リアルに“怖い”作品が多かったです。
なんて言うのでしょうか「正直すぎると怖い」「目をそむけないで観るのは怖い」「本当のことは怖い」「逃げられないと怖い」「愛するものがあると怖い」「綺麗なものが汚れたり壊れたりすると怖い」「見つめられると怖い」「飲み込まれると怖い」「不条理で怖い」「死は怖い」「首つりは怖い」。。。

しかし反面、何だか信じられる安心できる作品ばかりでした。怖いのに安心?矛盾している自分の感覚に驚きました。

「マスクをつけた少女」の胸に青緑の血管の浮き出たラインや、「酔っぱらい」のユーモラスな赤ら顔、「待ちながら」や「男のヴィーナス」のモワーンと放たれている光みたいなの、「レザーブーツ」の彼女を輝かせる光…きりがなく印象的な作品がありました。

他の作家をパートナーに選んだ対置展示もいくつかありました。
なんだか作品の力が凄いせいか「自分も何かしなくちゃ」という焦りや、高ぶる気分になって会場を後にしました。

彼女の言葉にも興味が沸いたので、カタログ(画集)を買いました。じっくり読んでみます。

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