NHK にっぽんの現場「どこへ行くあなたの古着」
昨日は東京でちらっと初雪がみられたとか。それもうなずけるここ数日の寒さで、久々しまってある厚手のセーターを眺めてみました。
私があまり外にいないからなのか、真冬でもあまり厚着をせずに済ませられている、ここ数年。外に出ても地下道、地下鉄、車内、電車内、店舗…と空調の利いているところばかりで、“上着は厚手、脱げば薄手”がちょうどよいのですよねぇ。
そういう訳で、出番のないうちにすっかり存在薄れていた厚手のセーターたちでしたが、場所はしっかりとってます。何しろ厚手ですからね、かさばります。狭い我が家にはかなり負担です。
「この春に処分しようかな…」と思ったところにこの番組、NHK にっぽんの現場「どこへ行くあなたの古着」。
あまりのタイミングに観てみることにしました。
いやー驚きましたね。自分の出したゴミの行方を目の当たりにして。
すごいのですよ、全国から届いた大量のゴミの古着は、ベルトコンベアーに張り付いた作業員さんたちの手と目で、100種類以上(だったかな)の分類に手作業で分けられて、それぞれのニーズにあったところへ運ばれていくのです!
仕分けは大変手間のかかる作業です。多くの作業員さんの力で、要らないものが商品になる過程は感心しました。
服として再利用されるものは、主に海外へ売られてゆき、浴衣など木綿ものは機械油など拭き取るウエス(ぼろ布雑巾)として飛行機整備場や工場へ。
外国で作られた服を買い、まだ着られるけれど利用後はまた外国へ…頭で分かってはいましたが、やっぱりおかしなことになっています。
一般的に殆どの古着は焼却ゴミにされているそうで、この工場へ運ばれてきた古着は幸せ者といえます。
流行の服を買うのは嬉しいけれど、捨てることに皆少なからず後ろめたさがあるようで、この工場を知って、自分の古着を送ってくる人も増えているそうです。
私の場合、服は高くとも気に入ったものを数少なく購入し、長く愛用します。数年前の写真と同じものをまだ着ていたりして、ちょっと恥ずかしいこともありますが、まぁ気にしない。
どうにもボロになったら、カットして雑巾にしたり、ワークショップでも行ったように作品の材料にしたり、かなり再利用しています。
なので滅多にゴミとして出さないのですが、スーツ類とニット類だけはお手上げで、ボタンなど使えるものを切り取ってゴミ回収してもらっていました。
なので、スーツやニットはこの工場でどのように再利用化されているのか、かなり注目でした。
結果は…ニットは毛糸にもどして再資源化しているそうで、スーツ(ウール)は綿にするしかないそうで、その綿を使って建築資材にされているそうです。
ただ、その建築資材も新品のものより高くて、売れ行き芳しくないそうで。。別の商品化にも力を注いでいて、トイレマットとか試作している様子でした。
以前、現地で親しくなったベトナム人の一家へ、日本から古着を一箱送ったことがあります。
暑い国なのでスーツはもちろん、トレーナーなども不要。Tシャツは喜ばれました。
やはりスーツは再利用ニーズがなかなかない服なようですね。。
この工場で取引している国は本当に沢山。各国のニーズ(好みや宗教上の理由)に合わせて、古着の色や柄を仕分けするなど細やかな気配りを施しているとのこと。
それでも自国企業発展の妨げになると古着の買い付けを禁止する国も増え、古着の行き先がまだまだ足りない状態だそうです。
社長がおっしゃっていました「新しい服が生産・流通してるのはいわば動脈の流れ。一方古着は静脈に流れるものだと考えるとわかる。静脈の流れ着く先がないのに、動脈からどんどん入ってきて、バランスを崩し病気になる。だから諦めずに古着の流れを留めてはならない。」と。
浴衣はほどけば四角い布になることからもうかがえます通り、高度成長期になる前の日本では、古着は殆ど再資源化され再利用されていたそうです。
普段見られない裏方を観れて、刺激のある番組でした。
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