初山滋 大回顧展
本の挿絵などで有名な初山滋さんの展覧会があると母に誘われて、行って参りました「初山滋 大回顧展」
彼の名前を聞いても私はピンとこなかったのですが、“たなばた”という絵本を会場で目にしてハッと思いました。確実に幼い頃観たことのある絵本でした。
大正から昭和にかけてご活躍された方ですが、とってもモダンな作品に驚かされました。
目鼻こそスッとした筆のラインを生かした、こけしなどのイメージに近い和風な表情をしたものが多いですが、画面の構成や大胆な色使いなど、今観てもかっこいい、斬新なものばかり。
会場は二つに分かれていて、一つは絵本の挿絵になった原画作品を主とする水彩画がメイン。
細かい仕事ぶりや鮮やかな色使いには目を見張りましたが、個人的には何故かちょっと怖い印象を受けるところもあり、特別心惹かれませんでした。

しかし、晩年の作品「もず」という絵本には感動しました。
これは水彩画でなく、木版画で、物語(というか詩)もご本人。ただしペンネームは異なり“古倫 不子 (ころんぶす)”としています(^^;)
この版画にはいたく惹かれ、詩には脳の普段使っていない部分を刺激されたような力があり、手元においておきたい一冊と感じました。
この辺りで、ようやくユーモアのある方なんだな〜と分かってきて、次の会場へ。
そちらでは、ペン画のモノトーンで繊細なイラストや、教科書の表紙の原画、愛用していた絵の道具やコレクションのかんざし、果ては彼の版画による年賀状や引っ越しの挨拶状まで観ることができました。
この引っ越しの挨拶状がまたユーモアあふれるもので、絵文字の暗号文みたいになっているのです。
引っ越し先の住所は大根のイラストからはじまります♪これが練馬区を表しているということで…解りにくいですけれど、遊び心あふれる版画の挨拶状は、人となりも伝わってくる大変素敵なものでした。
会場に入った頃と出る頃では、彼に対する印象が変わりました、代表作の絵本画だけみていたら全くわからなかったです。この展覧会全体で、どんな方だったか何となくイメージが伝わってきて、ユーモアのセンスある知的で素敵な方だったのだとわかり、とてもヨカッタデス。
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