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新日曜美術館:KPO閉館 現代アート発信の20年

「日曜美術館に林先生出てるよ」と、今朝母からメールをもらって、慌ててテレビをつけてみました。
なるほど、本日放送の新日曜美術館は「KPO閉館 現代アート発信の20年」という話題で、スタジオのゲストに林容子さんが出演していました。

大学の講義“アートマネージメント”で先生を知り、卒業後アポなしで、自分の企画を片手に「お近づきになりたい」と突撃した怪しい私に快く耳を貸して下さり、受け入れてくださった、心の広ーいパワフルなお方です。
その突撃を機にお仕事をご一緒させていただくお付き合いをさせていただいています。
なので、私にとってはいまだに“先生”と呼ぶ方がしっくりくる訳で、影響を受けた母も“先生”の活動を各メディアで発見するたび、先生発見報告をくれるようになっているのです。

現代アートというと、美術が好きな方でも「意味不明」とか、「これが芸術なの?」とか、どうしても観た事のない世界なせいか近寄り難いという方多いですよね。母もそうです。

いまでこそ、日本でも現代アートと呼ばれるアートが、美術館に行かずとも公共の場にもちらほら存在し、知らず知らずに触れる機会が増えたので、大分馴染みが出てきたと感じています。
そこまで日本に現代アートを浸透させる、大きな一端を担った「KPOキリンプラザ大阪」。
企業であるキリンビールの文化施設として、現代アートを展示する先駆的な場所だったのですが、去年閉館されたということで今回とりあげられていました。
企業とアート、市民とアート…先生はアートと社会の架け橋の役割をするアートマネージャーでもあるため、出演されていたみたいです。

別の番組になりますが、ちょうど昨晩、衝撃のニュースをみました。
中国の絵画村とも呼ばれる、とある街の一角は、油絵の模写販売業が盛んだというのです。
有名なゴッホやピカソなどの絵を、手順に沿って、手際よく描いてゆく人たちが集まった区画に、描かれた絵を売る店が並び、主に海外のお客が沢山買いにきているとのこと。
下絵を描く人、背景を塗る人、仕上げる人…といったように、流れ作業で描き上げる絵画は、作品というより商品。作り手も描き方を習った絵しかかけないという、画家ではなく、生産者なのです。内職のように子どもも手伝って家族で制作している人もいました。
これには著作権の問題が絡むものもあり、取り締まってもきりがないイタチごっこの様子でした。
買う方が未熟なのだと思いますが、コレをアートと呼ぶか否かは別として確かに良く出来た模写たちではありました

先生が番組内で「企業がアートにお金をかけるのは、お客様のためと考えがちだが、成熟した社会では、自社の社員のためと考えている。企業にとって一番身近 な市民は、社員なのだから。社員も自社のアート施設で優良なアートに触れ、こんな素晴らしい会社と自社の良さを味わい、市民・社会の質が高まる。」という ような話をされていました。
(今夜再放送もあるので、そちらで正しくご覧ください〜。)

お金とアートの関係は、難しくもあり面白くもありますね。
「ご飯食べるのに精一杯なのだから、アートどころじゃないわ。」という考えになりがちな、閉塞感漂う昨今の日本。
アートのパワーで打破する!成熟した社会めざして☆

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