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There will be blood

レイトショーで昨晩みてきました〜「There will be blood」。
20世紀初頭アメリカが舞台、石油採掘で富を得た男の3時間を超える重たい映画ということで期待大、やっとこさ出かける事ができました

私は「パンチ ドランク ラブ」、とっても好きでしてその監督、そして同じく絶賛されている役者さんらで固まった、この映画。それは間違いないものですよね。

で、見終わった感想は…いやはや凄いそして怖ーい映画でした
ただ、正直言いますと、高ぶるような感動は何故だか得られなかったのが個人的に不思議であり残念でありましたが、今反芻すると素直に怖い映画だったのだと感じます。
なぜでしょう、「ノーカントリー」は怖くて興奮して笑えたのですが、こちらは笑えなかったです。こちらの方がオトナな映画だったのかもしれません。

まずのっけから音楽が怖かったです。クラシックな音楽って怖いですよね、気が狂ってしまう感じとか、弦楽器の効果なのでしょうか脳内に不安が伝わってきます。

そして怖い主人公。
彼は極端で、何でも独りでやってのけてしまう人なのですが、どんどん度が過ぎて、闇に転がり落ちてゆきます。
孤独の恐れを感じないのか?振り切っているのか?どちらにせよ欲望に向かって迷いなく行動する姿、そして人を信じない姿が怖かったです〜。やっぱり大金っ て人を狂わせるのですね?それとも友達とか家族とか欲しくない人っているのですかねぇ?彼の幼少期まで描かれていなかったのですが、興味が沸きました。

ちょいちょいドロっとした真っ黒い石油まみれになるシーンがありますが、どうにも血みどろの姿に見えて、これまた大変怖かったです。

主人公には血のつながらない子供がいて、家族というテーマもこの映画の軸だったと思いますが、その可愛い子供のまなざしも怖かったデス。。

それから低レベルな虐め合戦の相手である、インチキ宗教青年も怖い〜!
あたかも弱い人を労る姿勢と口先で獲得しようとする優れた人間であるという位置。自己愛への執着と欲望…こちらも恐ろしかったです。。

でも何より怖くて嫌悪感を抱いちゃったのは、自分で掘らずに石油を扱って富みを得るビジネスマンたち。ぐちゃぐちゃになって取り乱さない、ロボットのような様子が、一番怖かったデス。欲望と闇に限度はないということでしょうか。現に石油をめぐる狂気的な欲望は、いつの時代も多くの血を流す原因になっていますものね。
彼らが登場すると、こういっちゃなんですが、人間より信じられる「自身の努力」と「金」に執着した結果、狂っていった主人公を理解できなくないところもあるなぁと思っちゃいました。

どーでもいいことですけど、それにしても役者さんらは皆足が長いですね!
サスペンダー姿で石油を掘る男性陣、インチキ宗教者、みーんな足がながい!
ほんと人種の違いを感じちゃいましたよ。

こうして書いていると「血」の字が沢山出てきちゃう通り、タイトルの意味は色々含んでいるようです。石油の吹き上げる迫力ある映像や、計算された絵画のような構図のシーンなど堪能できて、映画館で観てよかった映画でした

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